2020.04.24 14:07【特別企画】リレー小説『読書会』この度、特別企画としてリレー小説を書きました。テーマは『読書会』。7名の参加者でリレーしました。※章の横は担当者の名前です。1(鋤名彦名) 私は今、ある高層マンションの下にいる。送られてきたDMに書かれた住所を入力したグーグルマップは確かにここを指している。あの人はこのマンションの最上階にいるらしい。じっと最上階の方を見上げていると首が疲れてきた。私はまだにわかには信じられずにいる。もう一度DMに書かれた文面を見た。「・・・つきましては我が家で拙著の読書会を開きます。ぜひご参加頂きたい。」 それは一週間前の事だった。「バベル」の名前で読書感想を主に呟いている私のTwitterアカウント宛にDMが届いた。送り主は小説家「犬神和音」からだった。「突然のダイ...
2020.04.05 10:01心の支え 執筆者:けんとん皆様こんにちは、いかがお過ごしでしょうか?新型コロナウイルスの影響で混乱されている方も多いかと思います。今は実際に触れたり、訪れたり、そして話たりということが難しい時期です。僕たちができることは限られてきています。しかし裏を返せば選択肢が減り、行動しやすくなったとも言えるのではないでしょうか?人間は多くの選択肢に囲まれていると決断できなくなるという研究データもあります。僕は今大切な事はインプットだと思っています人と会うことに使っていた時間を自分の知識や教養や興味を増やす時間に変えてみてはどうでしょうか。幸い今はインターネットが発達しています。本は電子書籍で読めます。映画も配信サービスが充実しています。そうすることでネット社会の良いとこ取りをしてもっと明...
2019.12.31 07:38『審判』著者:けんとん「それでは裁判を始めます。被告は前に出るように。」「ママァー!!泡空姫が僕のおもちゃ取ったぁぁぁ!!」「違うもん、獣光王が先に叩いたんだもん!!」僕は訳が分からない、なんでこんな場所にいるのか。早く職場に行って仕事をしなくてはいけないのに。「やばーい、この椅子めっちゃ映える!」「絶対、バズるよ!!早く撮ってぇー!」違う、僕はこんなところにいてはいけない。だってやるべきことがあるのだから。「それでは被告、貴方の罪状は暗さという事ですが、これについて色々な方の意見を聞きたいと思います。」僕の裁判のはずなのに誰も僕を見ていない。誰もがそれぞれの中で騒いでいる。「では、はじめに何かある方。」「はい、彼の暗さは伝染します。そばにいるだけで不幸な気持ちになります。...
2019.12.30 10:52負ける美学 執筆者:けんとん皆さま、年の暮れですがいかがお過ごしでしょうか?どんな一年だったでしょうか?僕は沢山の本や映画、音楽そして人と出会いとても充実した年となりました。そしてその中で出会った皆さまがこうやって僕の文章を読んでくださってることを感謝したいと思います。本当にありがとうございます。今回僕が書評を書かせていただく本は「鴻上尚史著 空気を読んでも従わない-息苦しさからラクになる-」です。